ドイツの暮らしとフェアトレード |
日本ではあまりバナナを食べていなかったのに、なぜかドイツに来てしばらくしたら急にバナナが食べたくなった(生後5ヶ月の息子があまりにぐずるから、ストレスか!?笑)。
バナナといえば、フィリピンや南米などのプランテーションで不当に低い賃金や長時間労働など過酷な労働環境で人々が働かされていたり、大量の農薬が使用されて労働者の健康や自然環境を害しているケースが多くみられてきた。こうした状況を変えていくために、バナナ農場の労働環境や自然環境を守って取引されているフェアトレー・バナナがある。 ヨーロッパではかなり流通していて、スイスでは市場で流通しているバナナの55%がフェアトレード・バナナというような状況なのだ(2007年データ)。 私も先日、フェアトレード・ショップで「オーガニック&フェア・バナナ」を買った。ドイツのBanaFairという団体が販売しているもので、エクアドル産。甘くて美味しい! BanaFairは1987年に設立されたバナナ専門のフェアトレード団体で、エクアドルの小規模農家とフェアな価格で取引をしている。通常こうした小規模農家は、中間業者にかなり買い叩かれながらも、それ以外に売り先がないことから不当な条件に従わざるを得なかったり、または教育や情報の不足からマーケットでの取引価格がどの程度のものか分からずに騙されていたりすることが多い。 BanaFairの情報によると、エクアドルではバナナの最低価格制度があって農家はバナナ1カートンあたり3ドルが保証されるべきだったのだが、実際には1ドルもしくはそれ以下しか支払われていなかったという。BanaFairではバナナ1カートンあたり5ドル、さらに生産者協同組合の社会・環境プロジェクトのために2ドルを払っているとのこと(いつの時点での価格情報かは不明)。 その他、農家に対してバナナの取引や生産に関する教育も行っているとのこと。 日本では、バナナの約8割はフィリピンから来ており、その他エクアドルや台湾が主な産地とのことで、ほとんどが輸入物なので、生産されている農園で何が起こっているか気になるところ。 そして、日本でもフェアトレード・バナナは買えます!私も前に、オルタートレード・ジャパンが販売しているバナナを食べたけれど、美味しかった~(オルタートレード・ジャパンは生協に卸している)。その他には、コロンビア系のダーボン・オーガニック・ジャパン(株)が最近ユーコープ、成城石井などに卸しているそうだ。 どうせ食べるなら、できたら気持ちよく食べられるもののほうがいいものね! #
by nakazawamlibra
| 2009-06-06 06:00
| フェアトレード
ドイツは自転車人口が多い(ような気がする)。
週末にライン川沿いを歩いてみると、中国並みとまではいかないが、自転車で移動している人々でごった返している。標識でも、自転車マークのついた「どこどこまで何キロ」と書いた自転車用の看板もよく見かける。 また街中の歩道にはこのような赤いライン(歩道の左半分)が沢山あるが、これは自転車専用ライン。 ドイツに来たばかりの頃は、つい忘れて、この赤いラインの上を歩いてしまい、背後から来た自転車の動きを止めたりしていた。でも、慣れれば人と自転車と車の流れがあまりクロスしないので、とてもスムーズ。 日本だと自転車は車道を走ることになっているが、車に乗っていると自転車の動きが怖いし、逆もしかり。また狭い歩道だと人と自転車がぶつかりそうになったりすることも多々ある。 まぁ、でも自転車専用ラインは、国土の狭い日本では贅沢なことかなぁと思った。 私たち夫婦も日本からマイ自転車を持ってきたので、健康にもエコにも良い自転車ライフを送りたいところなのだが、今のところは首がすわりたての息子がいるので、もうちょっとお預けかな。 #
by nakazawamlibra
| 2009-06-02 23:34
| 暮らし全般
今週から、”Geburtshaus”その名も「出産の家」という助産院で、産後体操&ベビーマッサージのクラスに通い始めた。
まずは、建物の外にベビーカーを置き、ロックで施錠(どうやら盗まれることがあるらしい)。 クラスに行ってみると、私を含めて10人のお母さんたちが集合。大体2ヶ月から4ヶ月の赤ちゃんを抱えたお母さんたちだったが、年齢層は比較的高いようで、大体30代という感じ。ベビーマッサージをしながら歌を歌ったり、産後ゆるんだ体を元に戻すべく体操をしたり、みんなで育児について話をしたりというプログラムだったが、まだドイツ語を勉強しはじめたばかりの私には、90%は何を言っているか分からなかった(笑) でも、こうやってとにかくドイツ語を浴びて、ドイツ人と無理やりしゃべっていかないと覚えないしね! そして、私の息子はクラス内最年長だったにも関わらず、一番泣き喚いていて(それも年がいっている分だけ声が大きい・・・)、私はベビーマッサージや体操にちっとも集中できなかった(笑)。 ドイツ人は、赤ちゃんを早いうちから自立させるべく、別室で寝かせるのが普通なので(ベビーフォンなる無線機を壁につけて別室で泣いても分かるようにしているらしい)、すでに自立心に差が出ているのか!? そして面白いのは、このような産後クラスにも健康保険がきくというところ(私はこっちの保険に入っていないのできかないけれど)。ドイツでは、妊娠・出産も保険がきくのでほとんど費用がかからないし、このクラスも2ヶ月全8回のコースで健康保険を使って約5000円程度で済む。 日本だったら、妊娠・出産は保険がきかないので色々お金がかかるし、ましてや今回のような産後ヨガ的なクラスは、東京なら1回2000-3000円はかかるからなぁ。 日本も今年から出産費用の補助が増えるなど、少しずつ良くなってきているということなので、今後に期待! #
by nakazawamlibra
| 2009-05-31 02:56
| 子育て
この間、知人とともにデュッセルドルフの旧市街であるAltstadt(いわば中心地です)を散策していた時、たまたまいい感じのカフェがあったのでお茶をしに入った。カフェスペースはちょっとこじゃれた雰囲気なのだけれど、併設されたショップスペースにはさまざまな紅茶やお茶、茶器などがディスプレイされており、お店の名前も中国古代皇帝のShennongの名前をつけているだけに、何となくアジア系の雰囲気。
メニューを開いてみると、一番上にフェアトレードマークがついていたので、スペイン人らしき店員さんにたずねてみると、この店で出しているコーヒー・紅茶はすべてフェアトレードのものだと言う。偶然通りかかったけれど、店が私を呼んだのか・・・!? おそらくショップスペースにある多種多様なお茶については、全てがフェアトレードということではないのでは?と思ったけれど、少なくとも店内で飲めるものはフェアトレードのものだった。 そのほか、店内では変わったチョコレート(チリチョコ、ペッパーチョコ、カレーチョコなど)やケーキなども食べられる。KOMBUCHA(昆布茶)という名前の飲料水ボトルも売っていたが、KOMBUCHAクランベリーと書いてあって、想像したら気持ち悪くなったけど(笑)、本当に昆布茶なのだろうか・・・。 店員さんも親切で、息子のおむつ替えをしたいと言ったら、店の奥にあるテーブルをあけて拭いてくれて「さぁ、どうぞ!」と用意してくれた。 ゆったりとしていて落ち着けるし、コーヒーの味も美味しかった(Tee Loungeだけど、コーヒーを飲んでしまった・・・)。デュッセルドルフのAltstadtに行かれることがあれば、ぜひおススメ! Shennong Tee Lounge http://www.shennong.de Burgplatz 2-3, 40213, Duesseldorf ちなみに、日本でもフェアトレードなカフェは国分寺の「カフェスロー」や三軒茶屋の「カフェOHANA」など他にもいくつもあるし、オーガニックカフェなどではよくフェアトレードコーヒーや紅茶を出しているので、みなさんも是非行ってみては? #
by nakazawamlibra
| 2009-05-29 23:19
| フェアトレード
フェアトレードといえば、代表的な商品はチョコレート。
味は甘いけれど、生産現場の実情を知ると苦い。 チョコレートの原料となるカカオの多くは、西アフリカや南米などの国々の大規模なプランテーションで栽培されているが、カカオの国際価格が大きく低下したことにより、生産現場の農場の多くでは労働者はひどく低い賃金で働かされている。大人のみならず子供までもが・・・。場所によっては、子供たちは人身売買によって強制的に働かされている。また大量の農薬を使っている農場では、素手で働く労働者は多くの農薬を浴び、環境も破壊している。 一児の母として、そこで働かされている子供たちの気持ちを想うと、よりいっそう胸がぎゅっと痛む。 ★カカオ農場の児童労働について:国際労働機構ILOのホームページ フェアトレードのチョコレートは、そうした生産現場で働く人々の賃金や労働環境、自然環境などを守るもの。 ドイツでも、スーパーなどのチョコレート売り場でも必ずフェアトレードチョコを見かける。こちらに来てまず買ったのは、ヨーロッパ最大のフェアトレード企業であるGEPAのオーガニック・ジンジャー・チョコレート。 ダークチョコレートのなかに、ぴりっと生姜の味が利いていて美味!日本では、ジンジャー・チョコレートというのはあまり見かけないけれど、日本人は生姜が好きな人が多いから、このチョコレートもいけるのでは? チョコレートの原材料は、ボリビアのカカオ(生産団体:El Ceibo)、ペルーのカカオ関連のもの(生産団体:El Naranjillo)、フィリピンのマスコバド糖(生産団体:ATC)、スリランカの生姜(生産団体:Podie)でできている。 パッケージの裏を見てみると、”Fair Handelsanteil: 99.5%”と書いてあるが、これはこの商品のフェアトレード比率が99.5%であるという意味。チョコレートに含まれる材料のうち0.5%はフェアトレードではない何かの材料を使っているということだろう。 日本では、こうしたパーセンテージを書いた商品を私は見たことがないので、面白い。 たしかに、一口にフェアトレード商品といっても、例えば洋服であれば一部使っている糸だけは一般市場から仕入れている場合もあるので、厳密に情報を伝えるのであれば、こういう記載も必要なのかな(パーセンテージ表記は食品じゃないと難しいと思うけれど)。 フェアトレードが浸透すればするほど、お客さんの関心も深くなり、どこまでフェアトレードなのかもっと厳しいチェックが入るんだろうなぁ。 日本でも、フェアトレードチョコレートは最近結構見かけるようになったので、ぜひフェアトレードチョコを買ってみてください!どんなフェアトレードチョコが日本で買えるのかは、「チョコレート・レボリューション(略してチョコレボ)」のサイトを見るとすぐ分かりますよ! http://www.choco-revo.net/ 参考: フェアトレードとは ★World Fair Trade OrganizationのHP(日本語) ★フェアトレード企業People TreeのHP(日本語) #
by nakazawamlibra
| 2009-05-28 21:48
| フェアトレード
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